縁故採用はありか、なしか
昨日のエントリーが思いもよらず色んな人にはてぶとかリツートしてもらっていて戸惑いを隠せない自分です。
とはいっても世の中には1日に何万ものアクセス数を稼ぎ出す人がたくさんいらっしゃるわけですが…。自分も面白いエントリーが書けるように、毎日文章を下記綴ることで上達を目指したいと思います。
それはそうと、岩波書店が今年は縁故採用のみを受け付けるという方針を打ち出したみたいですね。
しかしながらそれに対して何やら厚労省(というか小宮山さん?)が過剰反応を示している模様。。
正直、なんで厚労省から物言いが入るのか全く意味が分かりません。というか、縁故採用に絞るっていうアイデアはなかなか合理的なアイデアだと思うのですがいかがでしょうか。ちなみにネットの調査によると賛成52%、反対48%ということで、ほぼまっぷたつに分かれている様です。下記の記事に状況がよくまとめられていましたのでご紹介。
個人的には、この方針には大賛成です。むしろ、岩波書店の縁故採用という方針は、雇い主にとっても雇用される側にとってもメリットがある話なのではないでしょうか。
岩波書店の採用人数は毎年一桁。この枠に入ろうと千以上の応募者が殺到するわけですから、それはもう熾烈な争いです。エントリーシートを全て読むのもなかなか苦しいでしょうし、まともに採用活動を行うとコストがかかってばかりで仕方がないでしょう。岩波書店の社員さんは全員で200人。講談社や集英社は700-900人くらいですから、それと比べるとかなり少ない。200人のうち人事部が何人かは分かりませんが、出版不況の昨今採用活動にそこまで人数を割いている余裕もないはずです。採用方法を縁故採用にすることで、予め応募者をフィルタにかけることが出来るので、採用にかける時間をぐっと短縮することができます。
また、雇われる側、つまり学生にとってもこれは1つのチャンスと捉えていいと思います。なぜなら、これで「とりあえずエントリーする組」の数は間違いなく減少します。すなわち、ライバルの数が激減するのです。今までは本当に岩波書店に行きたい人でも、とりあえず受けて採用されてしまった人に枠を奪われて涙を飲まなければいけないことがたくさんあったはず。しかしながら、今回のケースでは熱意を持って岩波文庫の著者や社員さんにコンタクトをとれば、面接をさせてもらえるチャンスがぐっとあがります。悪い話ではないですよね。今まではそんなことしてもあまり気にかけてもらえなかったかもしれませんが、面接を行う絶対数が減るとかまってもらう可能性がかなり高まると思います。
このように、自分の熱意が採用者に届きやすくなるということは、本当に岩波書店に就職したい人にとってとても良いチャンスだと思いますし、企業も熱意ある学生を見つけやすくなるので、うまく活用出来ればまさにWin Winの関係を築けますね。
思うに、『縁故』という言葉が変な誤解を与えているんですよね。
きちんと採用条件を読むと、※岩波書店著者の紹介状あるいは岩波書店社員の紹介があることという注意書きが書いてあります。上の記事にも書いてありますが、別に社員の親族や知人に限るわけではなくて、例えば大学でOBのリストや教授、先輩たちを当たって何とか知り合いを見つけて紹介してもらえれば面接にたどり着けるわけですし、もしそれが無理なら著者に片っ端から連絡を取って紹介状を書いてもらうこともできるわけです。誰にでもチャンスはあるわけです。
そもそも、政治家を筆頭にコネによる採用なんてどこにでもあることだと思うので、それを公にするか裏でやるかの違いでもあると思います。コネ入社というと使えるかどうかも検証せずに仕方なく雇うっていうイメージが強いですが、今回のケースは少し質が違うものなのかなーと思ってます。高らかに縁故採用を宣言することで、明らかなコネ入社も抑制できるかもしれませんね。
まぁだからといって全ての会社が縁故採用を行って良いのかと言われれば、それはそれで問題ですが。
最近はソーシャル採用も広まりつつありますが、型にはまった採用法だけではなく、企業が色々な方法を考えて万人にチャンスが行き渡るような仕組みになればいいなーと思います。
以上。