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Nintendo 3DS 500万台突破:任天堂の新の正念場はここから始まる

ニンテンドー3DSが国内最速で500万台を達成したとか。

速報:ニンテンドー3DS が国内販売 500万台を達成、国内ゲーム機史上最速の52週

最近一時期とは打って変わり、めっきり良いニュースを聞かない任天堂が頑張ってくれているニュースを見ると、一ゲームファンとしてはとても嬉しくなります。ソーシャルゲームの影響で従来型のゲームは云々と言った論調をよく見かけますが、大切なのは、

コンテンツ×価格

のバランスです。ソーシャルゲームが流行っているのは、シンプルに語ると中毒性のあるコンテンツをとっかかりやすい形で顧客に訴求していることにつきると思います。一方でニンテンドー3DSが昨年までふるわなかった理由は、コンテンツ不足とそれに対する価格が見合っていなかったことに尽きると思います。昨年末に値下げを敢行し、良質なコンテンツを立て続けにリリースしたことを考えると、3DSの販売の伸びは当然と言えるでしょう。

下記は先ほど紹介したリンク先にも転載されている、ニンテンドーが発表したその他ハードとの売り上げ推移の比較です。

ニンテンドー3DSが発売したのが2011年の2月末で、値下げを行ったのが同年8月11日。週に換算すると大体24週くらいでしょうか。グラフと見ているとそのタイミングで一度くいっと販売台数が伸びているのが分かります。そしてモンハン3Gなどビッグタイトルが発売され出したのが大体40週目頃。見事なまでにそれぞれのきっかけと売り上げ推移が一致しています。そして販売は一気に加速し、ゲームボーイアドバンスの持っていた記録を追い抜いた…というわけです。

しかしながら、販売台数が伸びているからといって当然安堵できるわけではありません。1万円の値下げを行っているということは、当初想定していた利益と大幅なギャップが開いているということ。グラフを見る限り値下げまでに約130万本くらい売れていたみたいなので、それぞれの価格で500万台売った時の売り上げのギャップは1万円×370万で370億円…途方もない金額ですね。一台当たりの粗利額は分かりませんが、おそらく赤字と言われているので、先日の赤字発表は値下げの影響を大きく受けていることが想定されます。

というわけで、任天堂としては、ここで気を抜かずようやく普及しだしたプラットフォームをいかにして活用して、利益を回収していくかに注力しなければいけません。つまり、とにかく魅力的なソフトをたくさんリリースして、お客様に買って頂くこと。

これについては、下記の記事に赤字の背景とともに今任天堂が行おうとしていることがまとめられていました。

絶好調の3DSが販売不振で任天堂赤字の謎
※タイトルに”謎”とありますが、そんなに謎なことはないと思いますが。。

任天堂としては、

1) 本体のコストダウン
2) 追加コンテンツのオンライン配信など新たなビジネスモデルの導入

などを目指している様です。

コストダウンの目処はついているとのことですが、コストダウンはこれから先のモデルの逆ざや解消にしか役に立たないので、やはりキーとなるのは記事中にもある通りいかにしてサードパーティのソフトを普及させていくかに尽きるでしょう。最近VITAで重力センサーを利用したゲーム『GRAVITY DAZE』というゲームが流行ってますが、正直、3DSという筐体では3Dを活かしたゲームというのは考え辛いと思います。

なので、キャラデザやストーリー、ゲームシステムや世界観に拘ったコンテンツを地道に作り上げ、既存のチャネル以外(オンライン等)でも販売していくのが一番の近道になるのでしょう。入り口の敷居を低くするために

とにかく、本当の正念場はここからです。ソーシャルゲームなんかに話題負けせずに頑張ってほしいものです。


以上。

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