世界は楽しみに満ちている。

ヨーロッパ在住の会社員の雑記帳です。ジャンル問わず好きなこと書いてます。

ミスチル談義1:ありふれたLove Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜

先日日本からiphoneの音楽をFMで飛ばして車で聞けるあれ(正式な名前がわからない)を入手したので、通勤中の車の中でフル活用しています。今までCDを換えないといろんな音楽を聞けなかったので、かなり楽な音楽生活を満喫しています。

しかしながら、いろいろな音楽を聞いてると見せかけて、実はミスチルばかりひたすらヘビーローテーションしています。何を隠そう、自分は小学生の頃からかれこれ20年くらいミスチルファンです。テストが早く終わっては、答案用紙の後ろにミスチルの曲の歌詞を暗記していたものを書いて先生に見せていました。そして学校にミスチルを広めるために、放送委員会に立候補し、お昼に校内で流す音楽をミスチル一色にしました。当時クラスではV6が大流行しており、V6とミスチルの新曲が出る際にどちらがランキング1位をとるか、クラスの女の子と本気で口論したこともあります。(当然ミスチルが勝利しましたが)海外で暮らしているとやはり日本のことや昔の暮らしに思いを馳せてしまうわけで、その心の隙間を埋めるがごとくミスチルを聞いて、昔のことを思い出しながらいやされている訳です。

というわけで、前置きが長くなってしまったのですが、ミスチルの曲やアルバムについて自分の思い入れ等を気が向いたときに投下していくコーナーを作ることにしました。

第1回として最初にピックアップするのは、'96にリリースしたアルバム『深海』収録曲の『ありふれたLove Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜』。ちなみに『深海』は自分が生まれて初めて購入したCDです。

ちょうどこの曲を聞いていたのは小学4、5年生くらいの頃でしたが、90年代にリリースされたミスチルの曲って聞いてた当時はよくわからなかったけど、今になって身にしみるという曲がとても多いんですよね。この曲もそのうちの1つで、シャッフルしてたら久々に流れてきて、この曲小学生の頃も聞いてたけど今聞くとまた身にしみるなーと思った訳です。

歌詞の内容はなんてことない、変わらぬ愛を信じて付き合っていた2人が最終的に駄目になるという話ですが、とりとめないことを描写するのが桜井さんは昔から本当にうまいです。

自分が特にああ、、と思うのは、

 

”愛は消えたりしない 愛に勝るもんはない”なんて流行歌の戦略か

そんじゃ何信じりゃいい?”明日へ向かえ”なんていい気なもんだ

 

という部分。90年代だけでなく今でも愛礼賛の流行歌はそこらで流れていると思いますが、現実はそんなにうまくいくもんじゃないんですよね。という当たり前で誰もが思っていることをストーリー仕立てでしれっと曲にしているのが素敵ポイントです。

ミスチルってLOVE SONGはたくさんあるけど、単純に愛の確実性を歌っている曲って少ないような気が。こういう無情な歌詞をポップなメロディに乗せて歌い上げるのが何とも桜井さんっぽいです。例えば失恋ソングの『Over』を例にあげても、とても悲しい曲を明るくポップな音楽に乗せることで、「悲しい失恋」を「次へつながる失恋」というニュアンスへ昇華しています。この歌詞と曲のギャップというのもミスチルを魅力的にさせている要素の1つなのかもしれません。

というわけで、ややマイナーな曲に関する談義から始めてしまいましたが、また気が向いたときにその2も書こうと思います。完全に自己語り/自己満なので多分面白くはないです。

深海

深海

 

 P.S.

ブログに歌詞を引用することについては色々な意見がありますが、あくまで「引用」という位置づけで一部抜粋させて頂いております。いや駄目でしょうという意見がありましたらご指摘ください。

http://gvalaw.jp/it-copyright/archives/707.html

 

 

 

映画『ファインドアウト』:感覚に訴えかけるスリラー映画

もともと日本にいる時からあまりテレビを見るタイプではありませんでしたが、オランダに来てからほとんどの番組がオランダ語で理解出来ないということもあり、じっくりテレビを見ることが更に減ってしまいました。とりあえず音がないのも寂しいのでいつもはCNNをつけてニュースを聞き流しているのですが、たまに映画もやっているので、それを見つけた時は見るようにしています。日本やフランスと違って、オランダは映画をテレビで放映する時は吹き替え無しの英語音源オランダ語字幕なので、英語さえ分かれば同じように楽しむことが出来ます。ま、今の自分のリスニング力は何とかニュースをぎりぎりフォロー出来るくらいで、映画の会話には全然ついていけず理解するのが大変難しいのですが…それでも勉強にもなるという期待を込めて面白そうなのがやっているときは見るようにしているわけです。

で、そんな中昨日テレビをつけていると、ちょっと気になる映画がやっていたので思わず見入ってしまいました。目の大きな凄く綺麗な女性が主演をしている…と思ったら、最近個人的に一押しのアマンダ・サイフリッド。終わった後で登場人物の名前で検索をかけてみると、映画のタイトルは「ファインドアウト(原題:Gone)」であることが分かりました。

たまたまテレビをつけていたら始まったわけですが、最初の印象は「何このめっちゃ暗そうな映画?」です。薄暗い森の中を歩き回ったり、暗闇の中襲われるな回想シーンがあったり、妙に登場人物が怪しさを醸し出していたり。前述の通り自分のリスニング力では内容が本当に断片的にしか聞き取れません。(リスニング+オランダ語字幕で簡単な単語を読みほどいて理解する程度)しかしながら、あまりの暗さとシリアスネスに思わず目が釘付けになってしまったのです。

ストーリー自体は本当に単純なもので、一言で言えば「行方不明の妹(モリー)を探す」です。その前提として主人公のジルが1年前に拉致・監禁されて酷い目にあっていた(とジル本人が訴えていた)り、警察がジルを虚言癖と決めつけて手を貸してくれないとか色んな設定があるのですが、基本的にはひたすらモリーを探すだけです。特に見ていてテンションがあがるような激しいアクションシーンがあるわけでもない。ただ自分の意志に従って探すだけ。それでも何故か、次は何が起こるのか、一体何が真実なのか、と惹き付けられてしまうのです。

これこそが映像作品の力というか、醍醐味なのでしょうか。演出次第でここまで人を惹き付けられるんだなと、作品のストーリーとは違うところで胸をうたれてしまいました。なんせ繰り返しますが会話がほとんど聞き取れないという状態。それでも見入ってしまうというのは、感覚に訴える力って凄く大きいんだなということ。


機会があれば是非日本語字幕でももう1回見てみたいですね。ま、スリラーとかサイコ系はあまり得意ではないのできちんと見るか分かりませんが…。

 

 

ファインド・アウト [DVD]

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ちなみに、アマンダ・サイフリッドが好きな人はこれらもお勧め。レ・ミゼラブルとか大好きなので一回がっつりと感想を書いてみたい。しかしアマンダは恋愛もののイメージが強かったけど、こういったホラー系にもばっちりマッチしていて素晴らしいです。赤ずきんとTIMEは見たことないので見てみたいなー。

レ・ミゼラブル [DVD]

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働く理由について本気出さずに考えてみた

Gunosyから流れて来たエントリーを見て、そういえば働く意味についてのエントリーを書こうと思っていたのを思い出したので書いてみます。

なぜ、働くのか?働き方を考えて少しわかったこと。 - 読書で本から学ぶブログ


自己分析と働く理由

ちょうど就活をしている時に、自己分析と称して自分が働く意味は何だろう、といった点についても悶々と考えていました。自分が入社したのは2008年なので、就活をしてたのはちょうど2007年のこと。働く意味や、自分の強み、将来実現したいこと、マニュアル本に書いてあるまま、自分の人生を振り返ったり、将来やりたいことを色々想像して、こんな仕事が出来たらいいなー、あんな仕事ができたらいいなーと空想に耽っていました。

今思うと非常に浅はかだったと思います。なぜなら、働いたこともないのに働く意味や自分の強み、本当に自分が仕事で実現したいこと何て分かるはずもないのだから。

自分を振り返るという意味では自己分析はありだと思うのですが、たまにそこにはまってしまって抜け出せない人を見かけます。また、自分自身は自己分析より志望動機の方が苦手で、どんな仕事がしたいのか全然イメージが出来ず、結果「人々を笑顔にするような仕事がしたいです。」とかありふれた文言で綺麗にまとめていました。他の人と比べて、なんでこんないけてないことしか書けないのかと悩んだこともありますが、今だからこそ言える。大学生なんてそんなもんです。

来年で社会に出てから7年目になります。学校生活になぞらえると中学入学のタイミングですね。もう6年の月日が過ぎ行こうとしていることに動揺を隠せない今日この頃です。今働いている会社はそれなりに大きいので中堅の始まりくらいのステージですが、もっと若い会社とかだとそれなりのポジションを任されるようなステージであります。

大学生なんてそんなもんとか偉そうなことを書いておきながら、未だ自分自身のキャリアプランも明確に描けずにいますが、曲がりなりにも6年間働いて来たおかげで最近は自分が働く意味について、何となくですが腹に落ちるようなところまで行きつくことが出来ました。

勝手にリンク貼らせて頂いた先のエントリーから引用すると、考えられる理由としては、

  • 食べるため
  • 給料をもらうため
  • お客様のため
  • 同僚のため
  • 自分のやりたいことをやるため
  • 会社のため
  • 社会を良くするため
  • 誰かに貢献するため

 

  • 成長するため


なんてのがあげられますが、自分はそんな大それた目的のために働けるような性分ではありません。壮大なビジョンを掲げ、社会を良くしようとあくせく働いている人は自分の友人たちにもいて、自分もそんな風に頑張らないとと数年前までは思っていたのですが、働くということは結局他人と比較するようなことではないんですよね。

 

自分にとっての働く理由

自分が働く理由、それは働くことが楽しいからであり、周りの人と一緒に協力して何かを達成できることが嬉しいから、です。


自分は小さい人間なので、半径2mにいる人のために何かをしてあげたいという気持ちはありますが、日本を良くしようとか、社会を良くしようとか、今のところそういった野望を本気で持つことは出来ずにいます。特にやりたいこともないのですが、ただ仕事という行為は何か楽しい。同じ目的のために働いている人が沢山いて、その人たちと情報交換したり会話するのが何か楽しい。その「何か楽しい」を求めて日々働いている。それが自分です。

ちょうどこの前こちらのブログを見て感銘を受けたのですが、その部分を引用してみます。

月間120万PVの「会社員ブロガー」が語る、会社員でありながらブログを書くことの魅力 | gori.me(ゴリミー)


会社員を辞めれば、組織に属さないという自由自分の好きなように時間を使うことができる自由を手に入れることができるのは事実だ。ただ、会社に行くことによって得られる刺激があることを見落としていないだろうか。

会社ではチームメンバーと仕事をする。上司や部下、先輩や後輩とミーティングをする。ランチを食べながら同期や仲間と語らう。同じ組織に所属するからこそ分かち合える悩みや考え方がある。仲間がいるのだ。

これは個人だとなかなか得られない、刺激的な環境ではないだろうか。「会社は、毎朝決まった場所に行っては仕事をしてヘトヘトになって帰ってくる場所」。このように捉える人もいれば、「会社は、毎朝出社すれば仕事を通じて自分1人では得られない気付きが無限に存在する場所」と捉えることもできる。何事も捉え方次第だ。

 

よく会社員を風刺して「社畜」と蔑ます人がいますが、本来会社というのは刺激的な場所であって、社会人が他人と繋がることが出来る貴重な場所でもあるんですよね。会社を主人のように思うから「社畜」になってしまうわけで、付き合い方次第でいくらでも楽しい場所になるのが会社だと思ってます。

 

で、結論はというと

「働く」という行為は、たぶん、アウトプットが前提にあるわけではなく、社会と繋がるための行為なんだと思っています。そしてそれにはきっと意味なんてなくて、社会にいる人にとって息をするくらい自然な行為であるべきなのではないでしょうか。


「働く理由が見つからない」、「自分のやりたいことが見つからない」と感じて焦っている人がいたら、ちょっと肩の力を抜いてみて、とりあえず仕事の中で楽しいと思う瞬間を見つけるところから始めて見ればいいのではないでしょうか。就活中の人も、背伸びする必要なんてないのだから、純粋に自分がこんなことをすると楽しいだろうなと思うのをイメージしながら小さなところからやりたいことを模索していけばいいと思います。英語で世界中の社員とコミュニケーションしたいとか、若手のエースになってちやほやされたいとか。

別に働く理由が大それたものである必要性なんてどこにもないですし、誰かと違っていなければいけないなんてことも断じてないのですから。

はてなダイアリーの記事をインポートしてみた

どうでも良い話ではありますが、2012年にはてなダイアリーで書いていた時のブログ記事をこのはてなブログに移行してみました。めっちゃ簡単に移行出来ることにびっくり。しかもはてなスターもついてくるおまけつき。はてブとFBのイイネは反映されていないようですが…まぁいいでしょう。

過去に書いたブログの記事を見返すのって、何か面白いですよね。この時自分はこんなこと考えいたのかーとか改めて感じたり。ブログは大学生の2005年から書いてて、色々ブログを鞍替えしつつ今に至りますが、やっぱり書き続けてて良かったなーと思います。昔の日記とか結構詳細に書いてるの読み返すと、その時の情景がありありと頭の中に浮かび上がってくることもあるんですよね。そう言う時は凄く懐かしい気持ちになります。

はてなダイアリーで書いてた時はちょっと頑張ってアクセス数稼ごうとか考えて、検索とかヒットしやすそうな話題を出来るだけキャッチして、口調も当時はやってた感じを少しだけ意識してましたが、このブログは自分で後々見返して楽しむのをメインとしたいなーと思ってるので、あんま人の目は気にせずのんびり書いていこうと思ってます。

そんな独り言。

 


***追記***

ブックマークが移行されないとか書いてしまいましたが、単純に自分が作業してなかっただけというオチ…。はてなダイアリーから記事を移行する時はStep 1〜3まであるので、全部やらないとブックマークの移行やリダイレクト設定はされません。ご注意をば。

 

 

日系海外支社における不思議な仕事癖

ある程度大きくてグローバル展開してる企業は、大体海外にもいくつか支社なり支店なりを持っていると思います。組織が大きければ大きいほど当然本社から全員人を出すことが出来ないので、駐在員を何人か置き、大多数のメンバーは現地採用のローカルスタッフというパターンがほとんどだと思います。

そういう組織のことを「日系海外支社」と呼ぶことにしましょう。噂によると日系海外支社には2つのパターンがあって、1つはトップや主要ポジションを全員日本人で固めて、日本にある本社のガバナンスが効く体制にするやり方。もう1つは、出来るだけメンバーを現地化して、本社の介入を最小限の抑え現場に即した形でビジネスを展開していくパターン。うちの会社はどちらかというと後者で、今自分が所属している欧州支社はCEOが日本人ですが、販売会社の社長やマーケティング系の主要ポジションはほとんどの場合現地人が職を任されていて、営業や物流、購買等現場の仕事も現地人が責任を担っています。

なので、業務自体は現地スタッフが回していて意思決定も彼らに一任し、日本人はそれをサポートする役目という体制なのですが、何故か本社の日本人が駐在員に対して意思決定を促したり、現地スタッフそっちのけで問い合わせをしてくることも多々あります。また、少しややこしい話になるとまず日本人だけで話し合ったり、何故か日本人だけで情報交換してしまいレポートラインも現地スタッフをすっ飛ばして日本人限定のレポートラインが出来てしまうことも(駐在員間ですら)たまにあるのですが、これはうちの会社がどうというよりは、日系企業はどこでも多かれ少なかれこういった状況に陥りがちなのではないかと思います。

最近何故こういうことになるのかじっくりと考えてみたのですが、結局のところ究極的にいきつくのは「英語力が不十分である」という答えです。もちろん、日本人と現地スタッフで物事の考え方、特にビジネスに対する考え方や慣習が異なるというのはあるかもしれません。また、現地スタッフのレベルも、優秀な人は給料の良い欧米系企業で働いたりするので、必ずしも最高の人材ばかりというわけではないです。でも、そういうのって言語さえしっかり出来ればある程度は乗り越えられると思うんですね。

例えば、日本企業ではない外国資本の企業(例えばP&GやUniliver)は本国のスタッフだけでレポートし合ったりしているのでしょうか。知り合いがいないので何とも言えないのですが、おそらく本国社員だけで海外支社の業務を決めたりだとか、重要案件のレポートを回したりとかはやってないと想像してます。ガバナンスを現地化してる会社が多いと想定されるのと、そもそも言語的にも能力的にも優秀な人を採用しているはずなので、グローバル戦略とかそういうのは別にして現地の戦略は現地に任せるのではないかと。ま、完全に想像の域を出ませんが。(むしろ各種企業の海外戦略を聴いてみたいものです)

もし日本人が英語が非常に堪能で、現地スタッフを巻き込みながら仕事をしていけるリーダーシップがあれば、いちいち日本人だけでまず色々話し合って対応を決めたりする必要はありません。多少社員のレベルが劣っていようとも、多少文化や考え方に差があろうと、一緒に議論して一緒に進めていけばいい話なので。それを出来る人材が日本人には圧倒的に不足しているから、日本人だけで隠れてこそこそ動かざるを得ず、現地スタッフとの軋轢が多かれ少なかれ生まれてしまうのではないかと感じます。

海外支社における日本人と現地スタッフの関係について最近少し思うところがあり雑記的に書いてみました。自分の経験に基づく推論を展開してしまいましたが、他の会社がどんな感じなのか、教えて頂ける方がいれば是非お聴きしたいものです。

外国の「誉める文化」は日本にも積極的に導入すべきだと思う

本日のお昼前の出来事。

Directorが皆をコーヒーコーナーに招集して緊急ミーティング。一体何事だと思ったら、机の上におもむろに置かれたケーキとマフィン。何だったかというと、社内で長期間行って来たプロジェクトがようやく終了し、新しいシステムの稼働が開始されたので、そのお祝いという趣旨の集まりでした。

プロジェクトに関わったチームメンバーは1人1人名前を呼ばれ、何と全員にワインを贈呈。そしてDirectorが良くやったという賞賛のスピーチを行い、後はみんなでケーキを頂くという小さな会合。実はこういったイベントは今回だけではなく、例えば部の目標を達成したりした時にも頻繁に行っています。

印象的だったのが、Directorのスピーチの中でひたすらComplimentを述べ、皆の努力に敬意と感謝を示していたこと。端から見てるとどんだけ時間をかけているのだという印象が拭えないプロジェクトでしたが、そんなことは一切触れず、とにかく「よくやった」の一点張りなのです。

思い返すと、日本にいた時はミーティング等で上司が部下やチームメンバーを褒めるという光景を見たことがほとんどないような気がします。部やもっと大きい組織のミーティングでも、業績が厳しいとかみんなもっと頑張れとかいう話はしますが、ポジティブな話ってそういえば滅多に出て来なかったなーと。上司によってはプレゼンの中で担当者の努力をねぎらうような内容も織り交ぜてくれてましたが、基本的には問題点を皆に認識させることで頑張る気にさせる、というのが日本流のやり方なのかなーと感じてます。

翻ってヨーロッパはどうかというと、今回に限らずとにかく人を褒めることが多く、自分たちの業績報告もとにかく美点凝視です。例えば、部内でDirectorがメンバーに業績をシェアする時は上手く行ったところにフォーカスして「自分たちはこんなに頑張れている」というのを示すことでみんなのモチベーションを維持しようとします。そして、在庫が切れて販売に影響が出そうな時にがんばって何とか供給を維持したりと、何かしら努力を行ってそれが報われた時は、必ず「Good Job !」という言葉が投げかけられ、Directorよりもっと上の役員レベルから降りてくることもあります。日本にいた時はここまで褒め言葉というのを聴いたことがなかったので、こっちに来てからはそういう言葉を聞くたびに何かいいなーと感じています。

思うに、日本語そのものが人を褒める時に使う言葉が少ない、というか日常生活にあまり浸透していないような気がします。「よくやった!」とかドラマとか漫画の世界ではたまに出てきますが、実際会社の中ではあまり使わないですよね。英語の「Good Job!」とはとても対照的です。どっちかというと「お疲れさま」というのが労いの言葉という位置づけですが、「Good Job !」とは大分ニュアンスが違ってしまいます。

多分日本における「褒める行為」というのは結構根が深い問題で、会社に限らず教育や育児においても、欧米と比べてあまり一般的でないのではないでしょうか。自分たちの学生時代を思い返しても、褒められた記憶より叱られたり怒られたりした記憶の方が強く残っているはずです。褒めることが苦手な日本人の理由としては序列をつけるのを好ましくないとする行き過ぎた平等性であったり、儒教的思想から来ているという考え方等諸説ありますが、叱られるのと褒められるのがどちらが人をモチベートするかと言われれば、当然「褒める」という行為だと思います。社会的にミスなく決められたことを確実にこなすことが何よりも重要であった(と思われる)高度経済成長期はミスを咎めることで100%正確な人材を育てていくのが大事だったかもしれませんが、クリエイティブさや個性が重要である今の時代を考えると、自分は正しいことをしているという自己肯定感を持って物事に取り組ませる意味でも、「褒める」という欧米スタイルはとても重要になるのではないかと感じます。そんなことは置いておいても、純粋に「褒める」というのはお互いにいい気分になって、いいものですよね。

褒めることが苦手な人も多い日本人ですが、こういう外国の良い文化はどんどん受け入れて、グローバル基準に近づけるといいのにな、と感じる次第です。




流行に乗ってEDMを楽しむ:Aviciiの”True”を聴いてみた

オランダに来てからやたらとEDM(Electronic Dance Music)というジャンルの音楽を耳にする機会が増え、最近大分はまってきています。

 日本にいた頃はあまり耳にする機会はなかったのですが、DJ大国オランダということもあってか何かイベントがあるたびに(会社のイベント含む)クラブミュージックががんがん流れていることが多いので、クラブに行かない自分でも エレクトロハウスな曲に触れることが増えてかなり馴染みつつあります。


というわけで、Aviciiの新しいアルバムが出たので購入してみました。

トゥルー(初回限定盤)

トゥルー(初回限定盤)

 

 少し検索してみましたが、案の定日本でも販売好調みたいですね。日本では海外ほどのムーブメントはまだ来ていないのかなと勝手に思っていますが、EDMをミックスした曲も徐々に浸透し始めているので、みんなで盛り上がれるような場所が増えていけば一気に大ブレイクするのかなーとか勝手に想像しています。ま、そもそも欧米と比べて日本はダンス文化が大衆的でないので、一部の人たちが楽しむに留まるのかもしれませんが、今流行っている曲をコピーしたアーティストが数年後に出てくるのではないでしょうか。(余談ですが、オランダは老若男女問わず、みんなパーティではめっちゃ踊ります。シャイな男は踊らない人もいますが、女の子とかみんな踊ってる印象。)

シャイで踊るのも未だ抵抗感あり過ぎる自分はしたたかにCDを買っては車で聴いたり、家でSpotifyで音楽を流しながら1人で盛り上がったりしてるわけですが、色々聴いてみた中でもこのAviciiの新アルバムは1つ1つの曲に個性があっていいなーと思いました。Aviciiはスウェーデン出身のDJ。彼自身はDJなので歌ったりしてるわけではないですが、その分歌い手が曲ごとに違って飽きずに楽しめます。


とりあえずPVを貼りますが、Wake Me UpのPVはとても好きです。ラルフローレンとコラボした曲で欧米で相当ヒットしてましたが、カントリーな懐かしさとエレクトロニックな新しさが相まって何とも素敵な曲。女の子2人組もとても可愛いです。


Avicii - Wake Me Up (Official Video) - YouTube

 

Hey Brotherなんかもいいですよね。Wake Me Up同様懐かしくて新しいです。メインフレーズがちょっと日本っぽいなーと感じるのは自分だけでしょうか。


Avicii - Hey Brother - YouTube

 

ちなみにEDMについては次の記事が面白かったです。自分も全然詳しくないので、たまにWebをあさりながら勉強したいなーと思ってます。

 

EDMが日本で流行らない3つの理由
http://d.hatena.ne.jp/NEOspriggans/20130531/1370007439

【EDM】おすすめ曲!エレクトロダンスミュージックまとめ【クラブミュージック】

http://www.minp-matome.jp/pub/100B6717-7FBD-46BF-B433-AF06AFFFFAF7

ムーブメント真っ只中、新規音楽ファンを巻き込む「EDM」とは

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140110-00000322-oriconbiz-ent

 

にしても、音楽の隆盛って客観的に見てて面白いというか、酷というか、10年前くらいに流行ったヒップホップをMixしたようなオルタナティブロック(日本風にいうミクスチャーロック)とかすっかりどこかに行ってしまいましたねぇ。エレクトロハウスの次は一体どんな音楽が来るのか。 

Avicii Official Site